特定非営利活動法人 ART BIOTOPE(アートビオトープ) 特定非営利活動法人 ART BIOTOP

庭プロジェクト

とちぎ蔵の街美術館
ル・アッサンブラージュ
ひとつの庭は世界の庭


「21 世紀は庭園の世紀である」 アンドレ・シトロエン公園やケー・ブランリー美術館など 斬新な庭のデザインで注目を集めるフランスの庭園アーチスト、ジル・クレマンの言葉です。クレマンは、ある秩序に従い自然を組み替えてゆく従来の庭の概念を大きく変え、静的秩序 から動的秩序としての庭を提言し、絶えず変化する生命のメッセージが庭の核であることを 示しました。自然は完成することなく、庭もまた常に変化し続けます。植物の種が風や動物、 昆虫などを媒介に動いてゆく、そんな自然の動きを重視した庭をクレマンは目指したのです。 新たな庭はベルサイユ宮殿に象徴されるような固定された造形庭園ではありません。そこでは生命の多様な生態と環境の相互関係や生命同士の混合のプロセスが展開され、様々な文化による多彩な自然観に触れることができ、科学技術を使った環境への調和的な働きかけが実現される場所でなくてはなりません。そこは創造する生命の複雑で精緻なメカニズムを観察し、体感し、人間と自然の共存を考える場でなくてはならないのです。 この庭プロジェクトは、自然を繊細に調整しながら自然と共生してきた日本文化の長い歴史と成果を踏まえ、アーチスト、建築家、デザイナー、生物学者、 生態学者、庭園師、人類学者、 哲学者といった人々が集い、対話し、交感し、新しい庭をつくりだしてゆく共創の場です。また、このプロジェクトは自然と調和し、共生する人の技を伝えてゆく新たな伝承の形式ともなるでしょう。 クレマンは地球はひとつの、しかもとても小さな庭であると言いました。そして彼のつくりだした庭では世界中から集められた植物がその地で、独特の変化をし、驚くべきアッサンブラージュを繰り広げます。 ひとつの庭の知恵や美や詩が世界の庭に響きわたります。人間と自然を新しい形で結びつける小さな試みがひとつの庭から始まります。

庭プロジェクト第2弾:石上 純也(Junya ISHIGAMI)
庭プロジェクト第1弾:小林 崇(Takashi KOBAYASHI)
山のシューレ
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